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1. お通夜の本来の意味とは

1-1. 故人の復活を願う

古代日本では葬儀儀礼の一種である殯(もがり)を行っていました。
死者を送り出すまで付き添い、棺に安置した故人との別れを悲しみ、魂を慰める儀式であるとともに、死者の復活を願う思いが込められていました。

その一方で、遺体の腐敗の進行を確認することで死を受け入れるという意味もありました。
形式は変わったかもしれませんが、死を悼み、別れを惜しみ、死を受け入れるという点において、殯は現在のお通夜に通じるものがあります。

1-2. 宗教

仏教以外の宗教にもお通夜に似た儀式があります。
神道とキリスト教のお通夜について解説します。

神式葬儀では「通夜祭」が仏教のお通夜にあたり、神社では行わず自宅もしくは斎場で行われます。
神職による祭詞の奏上やお焼香にあたる玉串奉奠を行った後、御霊を霊廟に移す遷霊祭が行われます。
儀式が一通り終わると通夜振る舞いを受けます。

キリスト教ではもともとお通夜にあたるものはありませんでしたが、日本の習慣を取り入れて「通夜祭」を執り行うようになりました。
聖歌(讃美歌)合唱、聖書朗読、説教などがあり、お焼香の代わりに献花を行い、茶話会で終了となります。

1-3. 本当に亡くなっているかの確認

お通夜は故人と縁のあった方がお別れをするための儀式です。
しかし、医療が未発達だった時代は死亡確認をする術が未熟だったため判定が曖昧でした。
臨終を告げた後、実際には亡くなっていなかったこともあったようです。

そのためお通夜には、本当に亡くなっているのか確認する意味もありました。
現在でも同じような理由から死後、24時間は火葬・埋葬はできないと法律で定められています。

2. 現代におけるお通夜のあり方の変化

「祖父母の通夜・葬儀は田舎の祖父母宅に僧侶を招いて行い、通夜振る舞いの料理やお酒はご近所の主婦が集まり用意していた」という覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
少し前までこのような葬儀は普通に行われていましたが、1960-70年代の高度経済成長を機に葬儀形式は大きく様変わりしました。

埋葬方法は土葬から火葬へ変わり、地域の相互扶助で執り行なっていた葬儀は葬儀社主体となりました。
また住宅事情により自宅が主流だった葬儀会場は葬儀会館へと変わりました。

同じようにお通夜のあり方も変わりました。

お通夜は故人の遺族と近親者で一晩中ろうそくや線香を焚き死者を見守る儀式でした。
そのためお通夜には身近な者が参列し、それ以外の方は葬儀・告別式へ参列するのが一般的でした。

しかし、近年の通夜はお勤めされている方が仕事終わりに参列しやすい夕刻以降に開始されるようになったため、「昼間の葬儀に行けない代わりに通夜に弔問する」という考え方が慣例化しています。
これにより今では通夜には会社関係や趣味の仲間など故人とお付き合いのあった方が参列し、葬儀には遺族や近親者が参列するようになりました。

3. 半通夜とは?本来のお通夜との違い

本来、通夜には弔問客は呼ばず遺族やごく身近な人だけで、灯りを絶やさないようにしながら故人を見守る儀式でした。
この時の夜通しろうそくやの線香を絶やさないようにしながら遺体をお守りしていたことが通夜の由来ともいわれております。

しかし、現代では葬儀場や斎場に宿泊施設がない、防火上の問題で夜通し火を灯せないなどの理由から、夕方18時ころ開始しし読経、通夜振舞いでお開きとなる2〜3時間で終える形式を通夜と区別して半通夜と呼んでいます。
遺族への負担や葬儀に対する考えが変化したことにより、今では通夜といえば半通夜がスタンダードとなっています。

ご遺族・近親者以外の弔問客は葬儀・告別式に参列することが一般的でしたが、会社関係の方や趣味のお仲間などお付き合いのあった方は、この半通夜に参列することが主流となっています。

ここまで一般的な半通夜について解説しましたが、地域や葬儀会社よっては僧侶を呼ぶかどうか、経するかしないかなどの違いがありますので不安な場合は確認しておきましょう。

4. 仮通夜と本通夜

通夜には仮通夜と本通夜がありますが、その違いは一体何なのでしょうか。

仮通夜とは故人が亡くなった当日に遺族や親族など親しかった人達が集まり、故人の死を悼みながら過ごすことです。
基本的には僧侶を招いたり、読経といった宗教的儀式は行いません。

ではどのようなときに仮通夜を行うのでしょうか。
様々な理由が挙げられますが、故人が深夜亡くなったため本通夜の準備が間に合わない場合、遠方の親戚がすぐに来ることが出来ない、葬儀場や火葬場が休みときなどが挙げられます。

また、仮通夜は自宅で行われることが一般的でしたが、最近は病院でお亡くなりになり、そのまま葬儀場へ搬送されることが多いことや葬儀の簡略化などから仮通夜を行うことは減少しています。

もし、仮通夜に参列する場合、服装について心配されると思いますが特にルールがあるわけではありません。
ごく親しい親族のみで行われるので地味な服装であれば問題ないでしょう。

本通夜とは、葬儀の前日に宗教関係者を招き、寺院や葬儀場で執り行う宗教的儀式のことを言います。
遺族や親族、ご近所や会社関係者、友人・知人など故人とお付合いがあったかたも参列します。
現在行われているお通夜は、夕方18時ころから始まり2〜3時間で終える半通夜が本通夜にあたります。

また、都市部では葬儀・告別式に参列するよりお通夜の参列が多いのが現状です。
本通夜に参列する場合、遺族・参列者ともに喪服が望ましく、男性はブラックスーツにブラックタイ、女性はブラックフォーマルを着用します。

5. お通夜の必要性

兄弟姉妹や親戚が多く地域との繋がりが強かった頃は、一般的な葬儀でも参列者は必然的に多くなっていました。
しかし、核家族化や疎遠な親戚付合い、故人の高齢化に伴いその知人も高齢化しているため、参列したくても出来ない。
など様々な理由から葬儀は小規模化へと変わってきています。

また、遺族にとっては大切な人と過ごせる最後の時間を葬儀の対応に追われゆっくり過ごせない、参列者が多く思った以上に費用がかかった、などの理由から限られた人数で葬儀を行う家族葬を選ぶご家族も増え、お通夜は宗教儀式としてだけでなく故人との最後の時間をどのように過ごすのかといったあり方を見直す動きもあります。

5-1. コロナ禍におけるお通夜

2020年にコロナウイルスが世界中で蔓延し始めると、葬儀のあり方にも変化が見られました。

感染拡大を防ぐために、少人数の身内だけで行う家族葬や通夜・葬儀と2日かかっていた葬儀を一日に短縮した一日葬、宗教的儀式を行わない直送といった規模を縮小した葬儀が選ばれることも増えてきました。

もともと葬儀は小規模化が進んでいましたが、コロナウイルスの影響でその傾向が10年早く進んだと言われています。

6. まとめ

私達が一般的だと思っている通夜・葬儀も初めから今の形だったわけではありません。
その時代の生活様式や世情を反映させながら今の形式が出来上がってきたのです。
変化に対応しながらも、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちだけは変わらず持ち続けたいものです。

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FORMAL MESSAGE.com編集部

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