葬儀・お葬式の受付の仕方
1. 葬儀の受付係とは
ご葬儀の受付をお願いされた時に、「事前にどんな準備をすれば良いの?」「受付で実際にすることは何?」など、様々な疑問があると思います。
こちらのコラムでは、受付をお願いされた時に慌てないために知っておいた方が良い知識、また身だしなみや挨拶の基本についてご説明いたします。
ご葬儀の受付係は、ご参列頂いた方々に対するご遺族の代表の立場となります。
お香典など金銭の取り扱いや弔問客のお迎えなど、ご参列された方々に対応する全体の業務を行います。
2. 葬儀の受付係は誰がやるのか
金銭管理や遅れてお越しいただいた弔問者の方の対応など、受付係はご葬儀の間、受付を離れることが出来ません。
そのような理由から斎場のスタッフや直系のご親族ではなく、親しいご友人や会社関係者の方などにお願いするのが一般的となります。
貴重品などのお預かりも発生するケースもあることから、受付係は喪主側の代表窓口の立場であるとの認識で引き受けることが望ましいと思われます。
3. 葬儀の受付係を頼まれたらどうする?
受付は喪主側からの信頼を得て依頼をされていますので、出来る限りお引き受け頂いたほうが良いでしょう。
どうしても引き受けられない際は、保留はせずにすぐに丁重にお断りするのが望ましい対応です。
4. 受付係の服装や持ち物は?
喪主側の代表としての立場ですので、装いはフォーマルルールにのっとったきちんと感あるもので対応しましょう。
通常の参列で装う準礼装や略礼装が適しています。
持ち物は参列の時と同じく、数珠やハンカチ、袱紗などを準備しておきましょう。
受付で使用する筆記用具などは斎場にあるかどうか事前に確認しておくと安心です。
5. 当日の役割と流れ
受付係には処理する作業や事前に把握しておくべきことなど、細々とした内容がいくつかあります。
喪主からの信頼に応えられるよう、しっかりと準備をしておきましょう。
5-1. 事前準備
《葬儀スケジュールと会場の把握》
受付では弔問者の方々から様々な質問を受けることが多くあります。
式のスケジュールや会場の動線など、すぐにお答え出来るように不明点の無いよう、しっかりと把握しておきましょう。
《会場で必要な道具がそろっているかチェックをする》
芳名帳にご記帳していただく際に必要となる筆記用具、バス停の場所や駅までの道のりをご説明する際に使用する周辺地図、弔問客からの伝言をメモする用紙やお渡しする返礼品など、事前にチェックしておくと安心です。
《受付係で役割を事前に決めておく》
芳名帳記入のご案内、お香典や弔電の受け取り、返礼品のお渡しや会計係など、事前に受付係の中で役割分担を決めておくと当日の作業の流れがスムーズになります。
5-2. 受付の流れ
弔問客の受付からお見送りまでの作業は以下のような流れになります。
1.弔問者へのご挨拶とお香典・弔電の受け取り
例:「本日はお忙しい中ご参列頂き、誠にありがとうございます」「お預かりいたします」
2.芳名帳への記帳をお願いする
例:「こちらにご記入いただけますでしょうか」
3.返礼品(引換券の場合もあり)をお渡しする
例:「こちらお礼の品でございます」
4.弔電やお供え物がある場合はお預かりする(お供え物は会場のスタッフ、弔電は式の進行担当にお渡しする)
5.お香典は受付にて保管する
6. 受付をする際の注意点
受付係のご焼香は、会場の進行担当よりタイミングを見てご案内がありますので、それまで待機となります。
ご焼香に行く際は受付に誰もいない時間のないよう、それぞれの順番を決めて行きましょう。
遅れてお越しになる弔問者もいらっしゃいます。
スムーズにご案内できるよう、会場内図面は事前に把握しておきましょう。
7. まとめ
受付係は喪主側からの信頼を得た上で引き受ける、重要な仕事です。
よほどの理由がなければ係を引き受けましょう。
引き受ける際は喪主側と同じ心構えで弔問者と接し、失礼のない対応ができるようしっかりと準備をしておきましょう。