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1. お清めの塩とは

お清めの塩とは、ご葬儀の後、自宅に入る前に、玄関先で身を清めるものとして使われます。
葬儀のあとに、お清め塩を渡された方も多いかと思います。
昔から、人々は死を不浄のものと認識し、けがれたものとしてみていた為です。

そもそも、医療が発達していなかった頃、人の死というものを非科学的なものとしてとらえられていました。
元気だった人がいきなり亡くなるということが、何か悪いことが起きてしまい、死につながったとされていたのです。

水道もなく、衛生面も整っていなかった頃は、病気や天災、死に関して、塩で清めるという風習がありました。
ご葬儀に行った際は、死にふれることにより、身体が汚れるため、家の前でお清めをして身を整えてから自宅に入るようにしていました。
それが由来とされています。

ただ、昨今は死を不浄のものとする考えに賛否両論あるとされています。
昔はお清め塩を渡されていたけれど、最近は渡されなくなったと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

宗派によって異なりますが、死を汚れと思うのではなく、また個人様の霊を払うという意味でもなく、死によりついた邪気を払うという意味合いで、塩で清めるという考えでお清め塩を使うという考え方に変わってきている背景があるようです。
清める、清めないは自身で決めることができます。

お清め塩は、帰宅し家の玄関をまたぐ前に使用します。
ひとつまみした少量を胸、背中、足元の順にかけ、最後に手で払います。
現在は、足元だけにかけるということも増えています。

2. お清めの塩の正しい使い方

ここからはお清め塩の正しい方法についてお伝えします。
ご葬儀のあとのお清めの塩は、正しい方法でがあり、それに基づいて行うのがよいとされています。

ご葬儀の後、お清めしようと思っている方、いざやってみようとしても方法が分からないという方は一度確認をお願いします。

2-1. 手を洗う

まずは手を洗います。
正式には、お清めの塩を身体に振りかける前に手を洗うようします。
しかし、現代では省略される場合が多いです。
可能であれば、ご葬儀に参列しなかったご家族に、手桶と柄杓(ひしゃく)を用意してもらいます。

その後、手を洗うのを手伝ってもらう方法もあります。
実際は難しいことが多い為、ほとんど省略されているのが現状です。
物理的に難しい面もありますので、手を洗わなかったとしても大きな問題ではないと考えましょう。

2-2. 玄関に入る前に振りかける

お清めの塩は、必ず玄関に入る前に行います。
先程も申し上げたように、邪気を払うという意味合いがありますので、玄関に入る前にお清めの準備をして行います。

他人に見られるのはどうなのかという考え、一歩玄関に入ってしまっては、あまり意味がなくなってしまいます。
本来の「お清め」として、必ず玄関の前で行いましょう。

2-3. 塩の量・かける順番

次は、塩の量とかける順番についてです。
お清めの塩は、まずひとつまみ程度の量をとり、胸、そして背中、足元の順番で振りかけます。

その後、手で服についた塩を軽くはらっていきます。
もし、ご自宅に留守番をしている家族がいらっしゃる場合は、家族に塩を振りかけてもらいましょう。
なお、現在は足元のみに塩を振りかけるというように簡略化していることも見られます。

2-4. 足元の塩を踏む

最後に、足元の塩を踏みます。
服についた塩を振りはらったあとの足元に落ちた塩を踏んだ後に玄関に入ります。

一通りの流れは以上となります。

3. お清めの塩が残ったら?

お清めの塩が残ってしまった場合、お清めの塩は食用として作られていないので注意しましょう。
そのまま処分するか、家庭ゴミを処分する時に殺菌のため使用する、もしくは全部使ってしまうのがよいかと思われます。

4. お清めの塩をかけ忘れたら?

もしも、うっかりお清めの塩をかけ忘れてしまった時はどうしたらよいか。
びっくりしてしまうかもしれませんが、このような場合でもそこまで気にする必要はありません。
心配でしたら、喪服のまま玄関にもどり、お清めの塩をかけ、再び家の中に入りましょう。

5. 葬儀で行われるお清めとは

お清めと聞くとお清めの塩を思い出すかもしれませんが、葬儀の際に行うお清めの中には、「お清めの塩」の他に、食事やお酒もお清めの1つに含まれます。

例えば、お通夜式の後に「通夜振る舞い」を行いますが、これには「お清め」の意味をもつとされています。
ただ食事をとっているのではなく、ご葬儀で落ち込んだ気もちを回復させ、邪気を払う役割があると言われています。

また、同じようにお酒にもお清めの力があると言われています。
邪気を祓う力があると言われているからです。
日本の神話でも、お祓いやお清めのためにお酒がよく使用されているように、そのような作用があると言われています。
食事やお酒にも、お清めの意味があったんですね。

6. まとめ

昔からのあるお清めの塩の由来や、お清めの方法など、お分かりになりましたでしょうか。
宗教や地域によって違ったり、時の流れによって、変わってきたりする場合があることをご理解いただければと思います。
お清めの塩を渡されない場合は、ご自身で用意して清めましょう。

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FORMAL MESSAGE.com編集部

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